不調の原因は腸内環境?腸壁をつくるために必要な栄養素

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不調の原因は腸内環境?腸壁をつくるために必要な栄養素

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2018/05/28 不調の原因は腸内環境?腸壁をつくるために必要な栄養素

メディカルハーブの勉強だけでなく、

健康が目的となる自然療法でも必ず出てくるキーワードの「免疫」

カラダの免疫はで約7割が司られている事もご存じの方は多いはず。

 

「腸の免疫」の画像検索結果

 

 

がんの補完治療に、食事療法や温熱療法などがありますが、

酵素や乳酸菌の摂取が推奨されているのも、

腸が免疫力のアップに重要な役割を担っているからなんです。

 

免疫力が高ければ病気にかかりにくいだけではなく、

私たちの体を構成する60兆個ともいわれる細胞も元気に。

「アンチエイジングは健康な腸から」といっても決して過言ではなありません

 

そうです。健康的な腸を維持するには、まず、腸内環境をよくする事が大事です。

しかし腸内環境というと、一般的に腸内細菌の話題になりがち。

 

先日、企業さまでのセミナーで「腸内細菌」について質問されましたので、

日本メディカルハーブ協会の基礎医学領域のe-ラーニングや

参加しているゼミ内でちょっと調べてみました。

 

腸内細菌は最近ではメディアでも色々な情報が発信されていて

腸内フローラや免疫システム、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維など

特に目新しいものがなかったので、

今回、米国で研究が進んでいる、別の「腸内環境問題」を取り上げてみます。

シニアハーバルセラピストのかたは是非知識更新にお役立てください。

 

不調の原因は腸内環境の悪化かも

 

食べた物は口→咽頭→食道→胃→十二指腸→空腸→回腸→大腸→肛門という消化管を通ります。

講義では私は「食べ物が旅をする」という表現を使います。

その旅の中で、消化、吸収されて化学変化の中で栄養素として体内に取り込まれて

そして、消化されなかったものが便となって排泄されます。

 

栄養素の大半が吸収される場所は小腸(十二指腸・空腸・回腸)。

その長さは、日本人で大体6~7メートルあります。

次に大腸は1.5~2メートルほど。腸管の全長は約9メートルになります。

 

「腸の免疫」の画像検索結果

 

そしてこの長いトンネルを、消化液で液状になった食べ物が通過。

十二指腸を経て空腸や回腸に達するころには、最小サイズ(グルコース、脂肪酸、アミノ酸など)まで消化されています。

次に、小さくなった栄養成分は腸管の粘膜を介して血管やリンパ管にうつり、

肝臓を経由して色々なところに運ばれていきます。

 

一方、腸粘膜には、体に良いもの(栄養素)と、悪いもの(発がん性物質などの毒素や有害菌など)を分別する働きがあり、

悪いものは吸収される前に門前払いされてしまいます。

そう、最初に説明した「免疫システムは腸管で全体の7割を占める」重要な器官となります。

 

でもこのバリア機能がいつも正常に働いてくれるとは限りません。

実は「原因不明」とドクターからさじを投げられる現代病のなかには、

腸粘膜のトラブルに起因するケースがあることが、最近の研究でわかってきています。
リーキーガット症候群

 

米国のある大学病院で、原因不明の筋肉痛やおなかの不調を訴える40代の女性を検査したところ、

腸内細菌のバランスの乱れや、腸粘膜を通じて体内に毒素が漏れてしまう「リーキーガット」などが発見されました。

リーキーガットのリーキー(leaky)の意味は、漏れやすい。ガット(gut)は消化管、腸。

その訳通り「漏れやすい腸管」というわけで、例えるなら編み目がやぶれて穴が広がった状態のザルのような感じです。

編み目が大きいと、毒素や未消化の栄養素の固まりまで体内に吸収されてしまいます。

そして、吸収された毒素は肝臓に運ばれて無毒化。

栄養素の固まりは血液中を浮遊しているあいだいに、免疫システムにより、マクロファージという免疫細胞に食べられてしまいます。

「毒素が解毒され浮遊しているとはいえ栄養素も食べられてしまうのに、何が問題なの?」と疑問に思う人もいるでしょう。

でもこれがおおいに問題なのです。

肝臓は解毒のためにフル回転を強いられ、負担がぐんと増してしまいます。

さらに肝臓にあるクッパー細胞という免疫細胞が、全身に外敵(異物)侵入の警告サインを出すため、

全身の免疫細胞が過剰に働いて、リウマチなどの関節炎がおきたりします。

 

自己免疫疾患。シニアハーバルセラピストまで学ぶと免疫システムの所で出てきますね。

また、免疫細胞のマクロファージには、がん細胞やウイルスなどの外敵(異物)を攻撃する役目があります。

未消化の栄養成分も体にとっては外敵。したがってマクロファージの攻撃対象です。

 

こうした「余計な外敵」が増えるほど、他の外敵に対する攻撃力が弱くなり、免疫力が低下するという悪循環に。

このように腸管からの「異物」により、体内では肝臓と免疫システムに大混乱が生じ

「リーキーガット症候群」と言われる便秘や下痢、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、

リウマチなどの関節炎、偏頭痛、更年期障害などの症状を引き起こすとされています。

リーキーガット対策は毎日の食生活がキーワード

口から入れた食物成分は、きっちり消化されなければ血液中に吸収されないので、栄養にはなりません。

ですから、バランスよく食事をしたと思っても、それは見かけだけ。

たとえばタンパク質は、本来なら食べた分の90%以上が消化吸収されますが、

リーキーガットの場合はきちんと消化吸収されないので、カラダが必要としている量を補えません。

 

つまりきちんと食べているつもりでも、カラダは栄養素不足、という状況に陥ります。

残念なことに日本ではドクター達でもリーキーガットのことはあまり知られていないそうです。

そのため体調不良で検査を受けても原因がわからず、「不定愁訴」などと曖昧な診断をされる事も。

 

原因不明の症状に悩まされているなら、リーキーガットの可能性も考え、腸の健康をとりもどすことを優先する必要がありそうですね。

腸の細胞の生まれかわりはとても早く、1日の寿命しかないものもあります。

栄養素の吸収場所である小腸では、毎日約30グラムもの腸粘膜が剥離しています。

それだけ、活発に腸の細胞は入れかわっているわけですから、栄養素が不足すれば、腸壁がもろくなるのは当然です。

 

腸壁づくりには、良質タンパク質+ビタミン&ミネラルが重要なので、

普段からこれらをしっかり確保することが必須。

また、口にした栄養素をしっかり分解し、吸収されるようにするために、

よく噛んで食べるべることはもちろん、日本食の伝統食「発酵食品」に含まれる酵素を毎食とるようにしたいですね。

「発酵食品」の画像検索結果

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